モンテッソーリ教育
モンテッソーリ教育法とは
マリア・モンテッソーリ
モンテッソーリ教育
モンテッソーリは医師として「子どもには自らを成長させる力が備わっていて、適切な時期に、適切な環境が与えられれば自分で成長していく」ことを発見しました。子どもの力を信じ、それを援助する様々な教具を考案しました。
子どもは興味関心を足掛かりにやりたいことに没頭し、夢中になり「あっ」という間に時間が過ぎるような「集中現象」を経験します。心が満たされ、自信を持ち自己肯定感が育くまれ新たな成長のサイクルが生まれてきます。
モンテッソーリ教育で育った子どもたちは、独創的で探求心があり、段取りがよく、自らの考えが要求される小学校高学年になると特に力を発揮します。教育はすぐに成果が出るものではありませんが、人生の土台を築く大切な援助だと考えています。
敏感期を捉えた教育法
「敏感期」は、自然がくれた成長のためのチャンスです。
頑固なまでに何かにこだわったり、同じことを何度も繰り返す子どもを前に「どうしてなの?」と理解に苦しんだ経験はありませんか。
モンテッソーリは、子どもが「自分でしたい時」「自分で選び・集中する時」が、敏感期のサインだと見抜きました。 子どもはその時期、強力に湧き上がる生命エネルギーの力を借りて、自立への道を歩みます。
敏感期の不思議を知れば、子育ての日々が全く違うものになり輝きだします。
モンテッソーリ教育の5分野
幼稚園では、個々の発達に合う様々な教材教具が各クラスに同じ様に準備されています。
① 日常生活の活動
大人が普段当たり前のように行っている日常生活。
子どもは大人がしている事がやりたくて仕方がありません。日常生活は、子どもたちが1番興味を持っている分野です。
手を洗う、机を拭く、お花を生ける、切る、縫う、料理をする etc.
日常生活の練習を通して子どもの自立心を養います。まずは自分の意志通り動く体を創るところから始まります。
子どもたちは、その繰り返しによって人格そのものを育てていきます。
運動の繰り返しは、自分自身で考え、自分にしかできないものにチャレンジする大人になるための自己教育でもあるのです。
②感覚教育
「大きい・小さい」「重い・軽い」「ツルツル・ザラザラ」「高い・低い」etc.
五感を使って吸収してきた様々な感覚を、具体的な教具を使って、その違いを理解し整理していきます。
③言語教育
赤ちゃんの時から無意識に吸収してきた音が、少しずつ意味のある音声や言葉になり、さらに、お友達とも共有できる文字へと移行していきます。
絵本や絵カード、文字を並び替えて作成する文字カードなどを使って語彙を増やし、文法や文章校正を学びます。
④数教育
子どもは数が大好きです。
でも、100まで数を唱えられたとしても、意味が理解できているとは限りません。
感覚教育で触れた「多い・少ない」から、「いくつあるの?」と、段々具体的になっていく数の概念を学びます。
子どもたちは、数教育を通して論理的思考能力の準備をしています。
⑤文化教育
子どもたちの世界は無限です。
世界のこと、宇宙、生き物、美術、音楽、歴史と興味のあるものを足掛かりに私たちの生活圏の文化を身近に感じられるようにしています。
先生の役割
モンテッソーリ教育における教師の役割は、子どもの力を引き出すために円滑な支援をする事です。
モンテッソーリ教育では、子どもが主体となって個別に興味ある活動ができるよう、先生の役割が決められています。
(1)魅力ある環境を整備すること。
(2)子どもを観察し、何に興味があるのかを見極めること。
(3)子どもが一人でできるように援助する*1こと。
※幼稚園・子どもの家に在籍する教師は、保育士/幼稚園教諭免許の他に、モンテッソーリ教員資格である0~3歳教員ディプロマ(3名)、3~6歳教員ディプロマ(11名)を取得しています。
縦割り保育の利点
当園の子どもたちは、大きい子に憧れたり、小さい子を可愛がったり、子ども同士で学び合い助け合って生活しています。
・見て学び
・やって学び
・教えて学ぶ
生活全般に、何度でも学ぶチャンスがあります。
小さい子が助けられるばかりでなく、小さい子の存在が大きい子たちも育てています。
※横割り保育は、週1回。その他、行事により横割りがあります。